ナルシストは自虐的で、露出嗜好があります。そして夢想家であり「死」に対し 
て美を感じて自殺願望や処刑願望を潜在的にもっています。同性に対して傾倒す 
る傾向があります。 

屈服型の被虐Mというのは、妄想家ではあるが現実的で性的欲望を求めこれを肯 
定します。「死」への願望は希薄です。思考はアクティブですが性的屈辱願望を 
もっています。他人に依存する傾向は少なく、肉体的苦痛には消極的です。 

服従型の被虐Mは空想家であり、思考はネガティブで性的欲望を隠したがる傾向 
が有り他人に依存し、執着する傾向があります。肉体的苦痛を受け入れ、心中的 
「死」に共鳴をし、依存した相手に殺されたいという願望を持っています。 

これは極簡単に”M”を私なりに類型したものですが、人間というものは複雑でこ 
のどれをも内包して持っているものです。 
でもどの傾向が強いかという事はあります。傾向が分れば対策もわかります。 

しかしここで言ったMの類型はあくまでその特徴を類別したに過ぎません。人間 
というのはそれほどステレオタイプではないのです。 

露出や服従型の被虐Mというのはとても分りやすいのです。しかもこれらは美し 
い世界でもある。 
ご主人様の為にすすんでからだを差し出し、ご主人様にご奉仕をし、どんな苦痛 
も甘んじて受け、それに耐える。何故ならご主人様を信頼し、尊敬し、愛してい 
るからです。 
とても美しいし、共感を得やすいのでSM初心者、特に女性には受け入れやすい 
のです。 

それに反して屈服型の被虐Mというのはとても分りにくいし、それほど美しさが 
見えてこないので共感を得にくいのです。 
まず、無理矢理に屈辱を受けるというところが分りにくい。妄想としては成立し 
ますが結局自分の意志で縛られに行くのですからね。責める男はご主人様のよう 
に立派ではなく、どちらかというと「悪者」です。信頼を裏切り、尊敬するに当 
たらない人間であるし、愛などとは正反対の行為をするのです。 
レイプ願望もこの類型のひとつですが、本当にレイプを希望しているわけではな 
い。 
このタイプの嗜好はどちらかというと相手の為にするのではなく、己の嗜好を満 
足させる為にするので下手をすると淫乱と思われがちです。 
だから女性がこのことを認めるのには抵抗があります。だから多くの女性、特に 
SM初心者は服従型の被虐Mへと走るのです。 

しかし多くの場合、本当は屈服型の被虐Mであるのに自分でそれに気がつかずに、 
あるいは己の偽善性が故に奴隷となる場合が多いのです。 
やがてこの偽善は自己矛盾をきたし崩壊していきます。哀れでも有り滑稽でもあ 
ります。途中で気がつくM女もいれば最後まで気がつかずに終わるM女もいます。 
もともと服従というのは生易しいものではありません。分りやすく美しくは見え 
るが実際には難しいのです。服従とは幻想であり、空想なのです。人間はそれほ 
ど利他的にはなれないのです。 

縛りは縛られる人間の意志に反した姿勢を無理矢理にとらせるものです。 
そこに羞恥美、耽美なものが生れるのです。 
お願いをして、自らすすんで縛られるのでは生れないのです。 

やっぱり分りにくいかー。。^^

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